見える事例検討会

「見える事例検討会®」通称「見え検」とは

社会の高齢化が進み、高齢者だけ・あるいは独居の世帯が増えていくなかで、医療・介護によるサポートの重要性が日々高まっています。それぞれの地域ごとに多くの支援者が日々努力を重ねておられますが、それでも解決困難な事例が多く存在しています。
支援困難な事例というのは、多疾患・金銭的・家族間の関係・支援拒否など多くの問題を抱える方が支援対象であり、ひとつの職種・あるいは事業者だけでは十分な支援を行うことが難しく、多職種連携・他業種連携により課題解決をしていく必要があります。
「見える事例検討会®」(通称「見え検」)は、実際に今起こっている事例について、インタビュー形式で聞き出した情報を独自のマップ(見え検マップ)に描いていき、多職種の参加者からの質問により情報を集めることで、状況や課題を「見える化」し、それぞれの視点からの意見をまとめて解決策を考え、アクションプランを決定するという手法です。思考ツールであるマインドマップ®を援用することで課題同士の関連性が視覚的にわかりやすく、「自分ならこれができる」という前向きな意見が集まり、課題解決に導くことができます。また「見え検」を通じて地域にネットワークを構築でき、自分と違う職種の視点からの意見を聞くことで自身の援助技術向上にもつなげられる場になります。

「見え検」はこのような場で求められています

①行政からの依頼

重度の要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムを構築していきます。ご本人・ご家族と行政、そして地域で活動する支援者を相互につなぐネットワークがつくられます。
介護予防のプラン作成に長年使っている自治体もあります。

②病院からの依頼

退院カンファレンスに「見え検」をご活用いただけます。通常のカンファレンスでは医療情報や経過の引き継ぎが中心になりがちです。それももちろん必要な情報ですが、ご本人・ご家族が在宅医療のイメージがないと、退院後の生活がイメージできず不安から退院を拒否するケースもあります。スムーズに在宅療養に移行できるよう、ご本人や家族の不安を取り除き、生活再編をするためのプランをつくっていきます。
病院のスタッフと在宅医療・在宅介護を行うスタッフのカンファレンスで「見え検」は有効です。

③地域の事業所・支援者からの依頼

介護事業所や地域ケアプラザなど、支援する立場の方々が直面している事例について「見え検」を行い、アクションプランを決定していきます。いくつかの事例検討を行っていくと、地域で共通する課題が見えることもあり、そこから地域連携の課題解決・新たな地域資源開発にもつながっていきます。

今後の開催予定

姫路ファシリ

「ファシリテーター養成講座」in姫路

日時:2024年8月31日(土)~9月1日(日)
場所:姫路市総合福祉会館

「見える事例検討会」の進行のポイント、マップの描き方を2日間かけて学ぶ講座です。地域で「見え検」をやってみたい方は、ぜひご参加ください!

参加申込はこちら

「見え検」開発者について

八森

八森 淳 はちもり あつし

つながるクリニック院長/英国Think Buzan公認 マインドマップインストラクター

2009年4月、横浜市金沢区で、認知症に関わる検討会を行っていた際、複雑に絡む多領域の問題を解決するため、マインドマップを活用し課題の見える化を行ったところ、様々な課題の解決につながったことから、「見える事例検討会」の開発に至る。
2016年、横浜市港南区につながるクリニックを開院。地域医療の発展に尽力している。

大友

大友 路子 おおとも みちこ

つながるクリニック事務長/ソーシャルワーカー

2000年の介護保険スタート時に介護支援専門員専門員取得。介護支援専門員として横浜市内に勤務、2006年からは地域包括支援センターに社会福祉士として勤務。認知症に関する地域連携を通じ、「見える事例検討会」の開発に関わった。
2016年、つながるクリニックの開院とともに事務長兼相談室室長に就任。

見え検ロゴ

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   (つながるクリニック内)

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